北緯1度の暮らし

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ユヴァル・ノア・ハラリとお釈迦さま

ユヴァル・ノア・ハラリといえば、「サピエンス全史」、「ホモ・デウス」、「21世紀の人類のための21の思考」を著し、それらが次々と世界的ベストセラーとなった大先生であることは言うまでもないが、いろんな本の内容をわかりやすく要約するユーチューバーが「非常に難解」とコメントしていたため、著作に挑戦しようという気が起きず未購入のままとなっている。しかし、本人が出演するインタビュー動画を視聴して以来、YouTubeに勧められるまま次々とハラリ先生の出演している動画を視聴するうち、すっかりハマってしまった。

カンペも読まずによくあんな長時間しゃべり続けられるなと初めは驚嘆したが、動画を数々視聴するうち、当たり前なのだが主張が一貫していることに気がついた。常日頃、頭で考えていることを主張しているだけだから、台本がなくても長時間しゃべり続けられるのは当然のことなのだ。

さて、ハラリ先生はヴィパッサナー瞑想を実行し推奨しているため、瞑想を習慣にしていない人の中にはうさん臭いスピリチュアル系かと誤解する人がいるかもしれないが、彼の主張は一貫して現実主義である。ヴィパッサナー瞑想のやり方については検索に上がった別の動画でおさらいしたが、とにかく主観や想像を排し、今、現実に起こっていることだけを客観的に意識的に認識するのである。

ハラリ先生が出演している動画を視聴するうち、私にはハラリ先生が現代のブッダに思えてならない。ブッダの教え、つまり仏教は、本来は宗教ではなく、悩みや苦しみから解き放たれて楽に生きるための人生の智慧であったはずだ。ハラリ先生は、知的好奇心にまかせて歴史をモーレツに勉強しまくった結果に悟ったことを本に著しただけだ。人に影響を与えようとか、まして著名人になりたいなどとは思っていなかったろう。超人的に歴史を学んだ結果、当然の帰結として、現代社会や近未来の問題が自然に見えただけなのだろう。

尚、ハラリ先生の本の内容については、前回も紹介した中田敦彦の動画などが参考になる。

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新加坡佛牙寺龍牙院